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2008年9月

2008年9月 1日

コタロウの横で太鼓の音を聴きながら

他の3人はぐっすり眠っているが、どうやらなかなか寝付けないコタロウ。
9時過ぎに僕の部屋へやってきて、「一緒にトイレ行って…。」

寝かせ付けをアヤと交代。


寝付くまで窓を開けているので外の音がけっこう耳に入ってくる。

その中でも一番響くのは太鼓の音。
おそらく駒沢公園で時々練習しているアフリカンドラムの音だろう。
ボンゴなのかな、あれは?
やかましいと思えばやかましいのだが、心地よく聴こえる。

駒沢公園からマンションまでは数百メートルは離れている。
それなのにけっこう音が響く。
確かに、これなら絵本「アフリカのたいこ」(瀬田貞二 作)のように、遠くに離れている人とコミュニケーションができる。


「ほら、コタロウ、太鼓の音が聞こえるね。よく聞きながら目をつぶってごらん。」
「うん。」


そのうち5分もたたずにコタロウは眠ってしまった。


コタロウは鼓太郎だ、太鼓なのだ

コタロウの寝顔を見ながら太鼓の音を聴いていると、
あらためて彼の名前の意味を思い返し、
「この子には今一番、どんな時間が必要なんだろう。」と考えてしまった。


太鼓の練習している彼も、まさか遠くのマンションでその音を聴きながら、
こんなことを考えている人がいるとも思ってないだろうな。

2008年9月15日

楠田育英会15周年記念行事

大学4年生の時に楠田育英会の奨学金のお世話になった。

この連休は、15周年の記念行事で、葉山の湘南国際村で1泊2日の卒業生と現役生の研修合宿。
10周年の記念行事への参加の時に知ったのだが、僕はこの育英会の1期生。

5年前に出会った人とも再会。
そしてまた新しい出会い。

楠田育英会の行事に参加する度に、大学4年生の頃の自分を思い出し、何か原点回帰的な思いになる。

次の記念行事は、20周年だろうか。
その時は41歳か…。
どこで何をしているのだろうか。

「ゴールデンスランバー」(伊坂幸太郎)

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「ゴールデンスランバー」(伊坂幸太郎)

んー、わくわくしました。

仕事の学校」に関わる身として共感した台詞。

首相暗殺の濡れ衣を着せられた青柳雅春の父が、自分の息子を犯人だと決めけるマスコミ記者に対して。

「名乗らない、正義の味方のおまえたち、本当に雅春が犯人だと信じているのなら、賭けてみろ。 金じゃねえぞ、何か自分の人生にとって大事なものを賭けろ。 おまえたちは今、それだけのことをやっているんだ。俺たちの人生を、勢いだけで潰す気だ。 いいか、これがおまえたちの仕事だということは認める。 仕事というのはそういうものだ。ただな、自分の仕事が他人の人生を台無しにするかもしれねえんだったら、覚悟はいるんだよ。 バスの運転手も、ビルの設計士も、料理人もな、みんな最善の注意を払ってやってるんだよ。 なぜなら、他人の人生を背負ってるからだ。覚悟を持てよ」(p431)

お父さん、かっこよすぎます!!!

2008年9月19日

分かろうとしない

「あぁ、その気持ち、分かる分かる。」とか、
「なるほどねぇ、それってこういうことだよね。」とか安易に言われるとゲンナリする、本当に。

「分かるわけないだろ、この野郎」 「全然違うよ、この野郎」と心の中では思ってます。
顔はもちろんニコヤカですが。そうして僕はやり過ごします。

以前から、他人の気持ちなんか分かりっこない。
それは絶望感でも諦めでもないのだが、
「分かりっこない」と思っているし、分からなくても別に何の不便も不安もない。
分かったつもりになるのも嫌だ。

同じように自分のことも分かってほしいと思わない。
分かってもらわなくても、何も不満も不安もない。

でも、分からないけど、近づこうとはしている。
他人にも自分にも。

1mmでも、どんなに時間がかかっても、ちょっとは近づきたい。

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