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2003年9月14日

死亡率100%

函館からとんぼ返りして、楠田育英会10周年記念行事に参加。
これまで167名の奨学生を支援している。
僕は、平成5年度に支援を受けていた。

奨学生の1人の栗山さんの話を聞く。

栗山さんはホスピス医。
演劇にはまって大学を中退。31歳の時に一念発起して医大に再入学。
消化器外科の医局に入局した後、ホスピス医として働いている。

やわらかな声、豊かな表情。とても魅力的な女性。

こんなお話だった。

  人間の死亡率は100%。
  絶対に、かならず、死ぬ。

  生きることは1人の問題ではないのと同じように、
  死ぬことも1人の問題ではない。
  突然死を望む人も多いが、それでは周りの人があまりにも辛い。

  どんな死に方をしたいかを考えることで、
  どんな生き方を今しているかのチェックができる。
  どんな生き方をするべきか見えてくる。

  ホスピス医は何も治さない。
  だから、「あんなのは医者じゃない」のように言う人もいる。
  でも、そうじゃない。
  「自分らしく生きるため」にホスピス医は、必要とされている。
  最後の最後まで、自分らしく生きるために医者は必要。

話を聞いていて、眼の裏側がツーンとしてきた。

死ぬ準備もしておこう。

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