函館からとんぼ返りして、楠田育英会10周年記念行事に参加。
これまで167名の奨学生を支援している。
僕は、平成5年度に支援を受けていた。
奨学生の1人の栗山さんの話を聞く。
栗山さんはホスピス医。
演劇にはまって大学を中退。31歳の時に一念発起して医大に再入学。
消化器外科の医局に入局した後、ホスピス医として働いている。
やわらかな声、豊かな表情。とても魅力的な女性。
こんなお話だった。
人間の死亡率は100%。
絶対に、かならず、死ぬ。
生きることは1人の問題ではないのと同じように、
死ぬことも1人の問題ではない。
突然死を望む人も多いが、それでは周りの人があまりにも辛い。
どんな死に方をしたいかを考えることで、
どんな生き方を今しているかのチェックができる。
どんな生き方をするべきか見えてくる。
ホスピス医は何も治さない。
だから、「あんなのは医者じゃない」のように言う人もいる。
でも、そうじゃない。
「自分らしく生きるため」にホスピス医は、必要とされている。
最後の最後まで、自分らしく生きるために医者は必要。
話を聞いていて、眼の裏側がツーンとしてきた。
死ぬ準備もしておこう。