夏に開催する「仕事の学校 高校生クラス」のプログラム検討のために、都内某所で仕事観察。
駅前をうろうろして、1箇所で15分~20分くらい、じーっと仕事をしている人の様子を観察します。
僕が観察したのは、
・駅前の喫煙所を利用する人々。
・駅前ロータリーで客待ちしているタクシーの運転手さんに飲み物を販売するヤクルトの販売員。
・駅前でティッシュ配布をしている美容院店員。
・歩道橋下でティッシュ配布をしているコンタクトレンズ屋さんの人。
・商業施設の重いドアを開けて入ってくる人々。
・神社とお寺でお祈りする人々。
・迷惑駐輪自転車を撤去する人。
・JRの大人の休日倶楽部のパンフを配布し勧誘する駅員さん。
・デパートの屋上遊園地で働く人。
・車椅子の人を乗車させるタクシーの運転手さん。
・ホストクラブのティッシュ配りをする人と、その人に道を尋ねる小学生。
他にも短時間観察したものもあるのですが、じっくりということでいうと以上。
仕事観察、おもしろいです。
一緒に仕事観察していたアキラが「ユニクロの店員さんの仕事の8割は、服を折りたたむ仕事だわ。」という一言がきっかけになって、いろいろ見ていくと、
街の中には本当に「保つ」仕事が多い。
これについては、また改めて書きたい。
さて、仕事観察をしていて、一番気持ちよかったこと。
午後一番は、駅前でホストクラブのティッシュを配布している人たちの観察。
スーツ姿の2人が、普段着姿の3人に配布の指導をしている。
「あのな、ねばり。ねばりが足りないんだな。もっとねばらなきゃ、やってみろ。」
こんな具合。
若者は10m走り、ターゲットとする女性に並び、その後5メートルほど並走。いろいろ語りかけながら、1つのティッシュを受け取ってもらう。
そんな様子を15分ほど観察。
その後、僕は他のところへ移動。雨が降る中、1時間半くらいうろちょろして、待ち合わせ場所のスターバックスで一服。
「あ、あの人たち、まだねばってるかな?」
ふとそんなことが頭をよぎり、もう一度、駅前の彼らのもとへ走る。
いました。ねばってます。
そんな彼らの一人のところへ、自転車に乗った小学校高学年の男の子3人組みが声をかける。
「お仕事中すみません!あのー、○○○シネマってどこですか?」
「え?○○○シネマ?んー...。ちょっと待ってて。」
彼は同僚のティッシュ配りの若者のところへ走り、2人で小学生のところへ戻ってくる。
「何?○○○シネマに行きたいの?」
「はい!」
「んー、わからないなぁ、どのへんにあるの?」
「いや、わかりません。JRの駅のほうじゃないかと思うんですけど。」
「あー、そうかそうか。じゃあ、ここ真っ直ぐ行って左だ、左。わかる?」
「あ、はい!わかります、左ですね。」
「お、そうそう!左、左。いいな。左。」
「はい、ありがとうございます!」
「おう、映画見んの?楽しめよ。
「はい、ありがとうございます!」
「あと、車には気をつけろー!」
「どうもありがとうございました!」
小学生3人も、若者2人もいい表情、いい声。
若者は、ティッシュを配布している時の表情より、数倍こうキラッとした明るい表情。
「役に立ったなぁ、俺たち」という声が聞こえそうな感じ。
なんだか僕も思わず、にやけてしまいました。
気持ちよい光景でした。