先週の金曜日。
カンタが、「あ、お父さん、ぴっぴのにおいがするね。」と声をかけてきた。
「あ、ほんとだ、ぴっぴのにおいだ。」とコタロウ。
「え?」と思って、自分自身をにおってみると焚き火の煙のにおい。
ぴっぴの現場には来たことも見たこともない我が子達。
おまけに僕は、ぴっぴも含めて仕事の話は家族にはほとんどしないので、
「ぴっぴ」という言葉からイメージされるものは、子ども達それぞれでバラバラだと思う。
でも、少なくともコタロウとカンタの間では、この「におい」がぴっぴをイメージさせるのだろう。
それが彼らにとっては今、「お父さん仕事場のにおい、仕事のにおい」になっている。
ぴっぴに関わる前は、僕の仕事に、「におい」はなかった。無臭。
だから、においで仕事を感じられるのって、なんだかとても新鮮だった。
僕の両親が子どもだった昭和20年代頃は、もっと仕事場には、においがあったんじゃないだろうか。親が仕事場から持ち帰ってくるそのにおいを感じながら、子どもは親が仕事をする姿を想像していたんじゃないだろうか。
そして、においの代わりに、パソコンの画面の青白い光を家に持ち帰るようになった今。
子ども達が、僕の仕事を何で感じているのか。
それってけっこう大切なことだなぁと「におい」に気づかせてもらった。