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2009年7月 9日

子どもと秩序

この数日間、我が子ども達との関係でいろいろ試している。

そうしながら出てきたキーワードは、秩序。


4人とも秩序が好きだ。
秩序をつくることが好きで、秩序を壊すことが好きだ。


積み木を並べたり、規則性のある遊びも好き。
ブロックや紙などで何かをつくったり、絵を描くのも秩序をつくることにつながると思う。
何もないところから、何か形あるもの、法則性のあるものをつくっていくことが好きだ。
そして、4人とも、きれいに整理整頓された環境にいると、安心して遊んでいる。
布団に横になって、トントントンと同じ調子で背中を軽くたたいてあげるといつのまにか眠りにつく。


本棚にきれいに本を並んでいると、片っ端から出して、じっくり読んでいく。
そうしてあっという間に本棚にあった秩序は壊れていく。
4人は、秩序を壊すのも大好き。
エントロピー増大の法則なのだろうが、何か子ども達はそれを楽しんでいるようにも見える。

いいペースでご飯を食べていても、急に何か大きな声を出してふざけてみたり、
せっかくつくった土の山を、一気にどかんと壊して笑ってみたり。

秩序を壊すとき、子ども達は全身を使っている。
全身を使って秩序を壊しているから、その光景を見たときに、僕は「こどもらしいなぁ」と思うのだろう。

もし、秩序をつくることだけ、秩序だったものだけ好きな子どもに出くわしたら、
「おいおい、もっとはちゃめちゃやってもいいんだよ」と声をかけたくなる気もする。
(僕は、どちらかというと、小さい頃から秩序LOVEな子どもだったけど...。)


さて、「しつけ」、つまり大人なりの秩序を保とう、秩序を取り戻そうとする時、なぜか大人は秩序を壊すという方法を取ることが多い。

例えば、大きな声で叱る、時には手を上げたりする。
子育てには関係ないが、極端なことを言うと、戦争もその一つ。

最近、なんとなく実感してきたことは、どうやらこれは一時的には秩序を取り戻すことにつながるかもしれないが、長続きしないし習慣化しない。
要するに、効果がなさそうだ、少なくとも我が子4人には。


「秩序を壊す」という形のしつけではなく、秩序を保とう、取り戻そうという場合は、
秩序の流れをゆったりとつくる関わりのほうがよさそうだ。
子どもの意欲を損なわず、逆にかき立てて習慣化、定着化させるためにも。

「これは秩序の流れをゆったりつくっているのかも」と思ったのは、最近接することが増えた「わらべうた」。

我が子たちにも試してるけど、これがなかなかいいのです。

しつけなければいけないタイミングというのは、どうしても大人も心が平穏じゃない時が多い。
その時に、大きな声で叱ったりするのではなく、ふとわらべうたを口ずさんだりすると、親子ともども、ふっと気が楽になる。

僕なんかはわらべうたはそんなに知らないので、変な替え歌ばっかりだけど、それはそれでいいのだ。

そうそう、「しつけ」が大人の「おしつけ」にならないようにするのが肝心なんだろうなぁ。

これ、大人同士の関わり、会社組織などでも同じだな。
子どもも大人も、どうやら大差ない。




秩序そのものではなく、秩序があることの安心感、心地よさ、快適さを伝えたい。

そして同時に、秩序を壊すこと、いや、新たな秩序をつくりだす、うみだすことの楽しさ、面白さ、快感も伝えたい。


コメント (1)

小野寺 洋明:

素敵な考え方ですね。「建設と破壊」が意味するものに通じてます。

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