カイノスケをヨゼフ保育園に送り届けるため、朝7時50分頃、国道18号線を軽井沢駅方面から佐久方面に向かって車を運転している。
この時間帯、反対車線はほぼ毎日けっこう渋滞している。
僕は借宿の交差点で、右折するためにレーンを変え対向車が途絶えるか、信号が右折方向のみ青になるのを待つ。
この交差点にはローソンもあったりして、そのローソンから渋滞中の車線へ出て行こうとする車もあったり、右折してローソンに入ろうとする車もあったり。
渋滞を急ぐ車、右折したい車、ローソンから出たい車、ローソンに出入りしたい車...。
いろいろな車と気持ちが交差する。
渋滞中の反対車線の車は、ゆっくり走っているので、運転者の表情がよく見える。
僕やその他の人に、よく進路を譲ってくれるあの男性に気が付いたのは、夏くらいだったろうか。
その男性は、ニコッとしながら進路を譲ってくれる。
今朝もそうだった。
僕の数台前を行く車に進路を譲っていた。
これまでも数回見かけたこの光景。
軽井沢は大きな町ではないので、生活時間帯が似ている人とは、いろいろなところで出くわす。
そのニコッの男性に最初に出会ったのは、町のじん芥処理場。
軽井沢は、家の近くにゴミ集積所はあるけれど、それ以外にも車にゴミを積んでじん芥処理場に直接持ち込むこともできる。ゴミ集積所は、ゴミを出せる曜日や時間が決まっているし、ダンボールなどは大量になるので、時々、このじん芥処理場にゴミを持ち込む。
その男性は、僕が車から降りて両手にゴミ袋を抱えて歩いていると、例のニコッとした表情でこちらに歩み寄り、「まだ、ある?」と声をかけてくれて、車からゴミをおろしてくれる。
半透明の袋と黄色い袋は別々のところに持っていかなければならないのに、それも両方同時に受け取ってくれたりする。
別に僕だけにそうしてくれるわけじゃなく、他の人にもそうしているのを見かける。
じん芥処理場にゴミを持ち込む時、あの人がいるといいなーと僕は思っている。
そのニコッの男性は、佐久方面から18号線を運転してきて、7時50分前後に借宿の交差点を通過し、じん芥処理場に出勤しているのだろう。
交差点とじん芥処理場ですれ違うだけの関係だけど、軽井沢に引っ越してからの出会いの中でも、とても印象深い人の一人だ。
春からカイノスケはヨゼフ保育園ではなく、南保育園に通園する。
僕は朝7時50分前後に、借宿の交差点を右折することはなくなる。
でも、時々は回り道してみようかな。