友達の仕事場に行くってことは、実はあまりない。
パヤと校歌を作っている。
曲が決まり、難産の末、歌詞も決まった。
これをレコーディング。そして11月2日の文化祭でお披露目。
今日はそのレコーディングのために、新富町へ。
数ヶ月間に渡るプロジェクト。
といっても、今までは打ち合わせっぽいのが中心であり、会議室やカフェで顔をつき合わせてというスタイルが多かった。
アウトプットが「校歌」であったとしても、その進行やスタイルは、特に目新しいものではなく、今まで体験しているモノを作る一連の流れだった。
今日はレコーディング。
レコーディング自体が初めての経験だし、スタジオに行くのも初体験。
19時45分ころ新富町の音響ハウスの5階、第2スタジオに到着。
「こんにちは。」と、恐る恐る入室。
「おはようございます。」と返ってくる声。
そうか、ここは音楽の仕事の場所なんだ。
パヤはまだいない。
お世話になっているプロデューサーの和田さんはいた。
和田さんも打ち合わせの時とは表情が違う。雰囲気も違う。
中では、ピアノの前に座って演奏している人がいる。
今回のピアニストの横内さん。和田さんに紹介してもらい、挨拶。
「しゃ、写真とってもいいですか?」
「いいですよ。」
どーんとピアノ。
YAMAHAやKAWAIじゃなくって、STEINWAY & SONS だ。すごいピアノだということは知っている。
パヤも到着してレコーディング開始。
まずは、パヤが仮歌を録音。
そのあと、ガラスの向こうには横内さんとピアノ。
ガラスのこっち側には、和田さん、パヤ、エンジニアのサクライさん、あとパソコンの前に座る女性、そして僕。
横内さんがピアノを弾く。
それにコメントを和田さん中心にする。
横内さんがピアノを弾く。和田さんコメント。の繰り返し。
ただただ見ているだけの僕。
「どうですか?」と聞かれても、「はい…」としか答えられず。
今まで経験したことのない仕事場、仕事の流れ。
使われている言葉が違う。
横にはパヤが座ってはいるが、やはり表情が違う。
これまでも友達と仕事をすることはあった。
でもそれはそれほど長い期間ではなかったし、別に想像もつかない仕事場や仕事のスタイルというものでもなかった。
普段の仕事のやり方の延長線上。
今回もレコーディング前までは、打ち合わせ中心であり、延長線上にあったが、このレコーディングだけは別物。空気感も違うし、進行も見えない。使っている言葉も微妙にわからない。
新鮮です。
こういう場所もあり、そして友達はこうやって働いている。
打ち合わせしているパヤの顔とは、明らかに別の仕事顔。
そうして、レコーディングが終了。
直径12cm、厚さ 1.2mm に、今までの時間がおさまりました。
お世話になったみなさん、ありがとうございます。